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2007年09月16日

松代学講座報告

 9月15日午後2時より松代の大英寺信徒会館において松代学講座「千曲川中流域の水害と治水の進展」が開催されました。参加者は千曲市や長野市周辺からも駆けつけてくださって30名弱。
 滝澤公男先生(元長野市誌近世史部会担当執筆者)の講議は、先週9月6日の台風9号による佐久地方の被害の要因から始まりました。
 この台風は千曲川の支流である湯川等が氾濫したり、がけ崩れ、倒木などにより、大きな被害になった。江戸時代から現代に語り継がれている最大の洪水は、戌の満水(1742年)であるが、9号台風による被害の状況は、この戌の満水と非常に良く似ている。つまり、台風が千曲川の東岸を通り道とした場合は、大きな被害を引き起こすのである。
 戌の満水による松代城下の被害は、松代の周辺里山から町内を通って千曲川に流れ込む支流の関屋川・神田川の洪水である。逃げ場を失った町人は、屋根にまたがって助けを待った。当時の5代松代藩主真田信安は、舞鶴山の裾野にある開善寺へ避難している。
 江戸時代の洪水被害は平均4.6年に1回起きている。復旧には10年、20年、長くは50年を要している。
 松代の地が、繰り返し災害に合いながら、最近では昭和の群発地震に見舞われても、めげずに知恵を出し合って立ち直っている。松代にはそんな素地があるのだろう。
 滝澤先生の講義は、以上のように古文書の記録を元に、現在に至る水害の状況をたいへん解りやすくお話くださいました。
松代は昔から、もみ合いながら復興にこぎつけてきた町のようです。 
困難に立ち向かってもへこたれず時間をかけて復興してきた松代。
こらからの松代のまちづくりに大きな力をいただいた松代学講座でした。
滝澤公男先生お忙しい中を資料を用意していただき、貴重なお話をありがとうございました。


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Posted by 信州松代夢空間 at 11:15│Comments(0)
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